断食(ファスティング)は、短期間で体重を減らす方法として注目されていますが、その効果やリスクについては賛否両論があります。この記事では、断食ダイエットの効果的な方法やリスク、初心者向けのやり方について詳しく解説していきます。
ダイエットするなら断食が効果あり?
断食ダイエットは、短期間で体重を減らすことができる方法として広く知られています。
しかし、断食には様々な種類があり、正しいやり方や注意点を知っておくことが重要です。ここでは、断食ダイエットの基本的な概要と「ファスティング」とは何か、そして健康への影響について解説します。
断食とは
「断食」という言葉は、「修行・祈願などの目的で、一定の期間、自発的に食物を断つこと」と辞書で説明されています。
今回の記事で示すダイエット用語としての「断食」は、今から説明する「ファスティングダイエット」の意味が大きいと認識をしておいてください。
「ファスティング」ダイエットとは?
「ファスティング」とは、直訳で「断食」のこと。
美容・ダイエット業界での用語としての使われ方としては、「完全に食事を抜くのではなく、ジュースやスムージーなどの液体を摂取しながら行うダイエット法」を指します。
ファスティングは、短期間で体内のデトックスを促進し、内臓を休める効果があるとされています。
断食が食事を完全に断つのに対し、ファスティングは栄養を摂取しながら行う点で異なります。
断食・ファスティングは健康良い?
適切な断食は、短期間で体重を減らすだけでなく、内臓を休めることで消化機能をリセットし、体内の老廃物を排出する効果も期待されます。
しかし、長期間の断食や極端な方法は栄養不足や体調不良のリスクがあり、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
ファスティングを行う際は、専門家の指導を受けることが重要です。
断食(ファスティング)ダイエットのメリットは?
断食ダイエットには、体重減少以外にも様々なメリットがあります。ここでは、代表的な3つのメリットについて説明します。
① 体重を減らす
断食を行うことで、体がエネルギー源として蓄積された脂肪を燃焼します。
その結果、短期間で体重を減らす効果が期待できます。特に、長期間ダイエットに挑戦しているものの、効果が出にくい人にとっては、停滞期を突破するための有効な手段となります。
② 体内のデトックスにつながる
断食を行うと、消化器官を休めることができ、体内に蓄積された老廃物の排出が促進されます。
これにより、体内のデトックス効果が得られ、肌の調子が良くなる、腸内環境が整うといった健康面での改善が期待されます。
③ 免疫力を高める
適切な断食は、内臓や消化器官を休ませることで腸内環境を整え、引いては免疫機能の向上にもつながると言われています。
断食(ファスティング)ダイエットのデメリットとは?
一方で、断食ダイエットにはいくつかのデメリットもあります。以下では、代表的な4つのリスクについて説明します。
① リバウンドしやすい
断食後に急激に元の食生活に戻すと、体がエネルギーを効率よく吸収しようとするため、リバウンドが起こりやすくなります。急に大量の食事や、血糖値の上がりすぎるものを摂らないように注意が必要です。
② 注意力やエネルギーの低下
断食中はエネルギー不足になりがちで、注意力や集中力の低下、倦怠感が生じることがあります。特に仕事や学業に影響を及ぼす可能性があるため、断食の期間やタイミングを慎重に選ぶことが大切です。
③ 気分が不安定になる可能性がある
食事を抜くことで血糖値が低下し、精神的な不安定さやイライラ感が生じることがあります。特に長期の断食では、精神面にも悪影響が出ることがあるため、無理のない範囲で行うことが重要です。
④ 体調不良になる可能性がある
長期間の断食や急激な断食は、栄養不足による体調不良を引き起こすリスクがあります。特に、低血圧や体力の低下が懸念される場合には、無理に断食を続けないことが大切です。
初心者は16時間断食から始めてみよう!
断食ダイエットに初めて挑戦する方には、無理のない「16時間断食(オートファジー)ダイエット」がおすすめです。
この方法は、比較的短い期間で断食を行うため、体への負担が少なく続けやすいダイエット法です。
今回紹介するのはあくまで概要であるため、実際に始める時には、より多くの情報を集めてから挑んでください。
別名「オートファジー」 ダイエット
16時間断食は、体内の古い細胞やタンパク質を分解・再利用する「オートファジー」というプロセスを促進するため、別名「オートファジーダイエット」とも呼ばれます。オートファジーは、細胞の再生をサポートし、代謝を向上させるため、ダイエットだけでなくアンチエイジング効果も期待できます。
16時間断食(オートファジー)の効果とは
16時間断食では、体が通常の食事で得られるエネルギーを消費し終わった後、体脂肪をエネルギーとして使うプロセスが始まります。
この段階で、体内の脂肪が燃焼され、体重が減少します。また、消化器官が休まることで、腸内環境の改善やデトックス効果も期待されます。
16時間断食ダイエットのやり方
16時間断食は、1日のうち16時間を食べない時間に設定し、残りの8時間で食事を摂るというシンプルな方法です。
例えば、夜8時に夕食を終えた場合、次の食事は翌日の昼12時からになります。
16時間というのは、「望ましい」という時間であって、12時間ほど経つと、オートファジーが活発に働き始めてくるため、最初は12時間や14時間から始めてみる方が良いでしょう。
この方法を段階的に慣らしていくと、空腹感を感じにくくなり、無理なく継続することができます。
また、食べても良い時間に摂る食事も、血糖値の上がりづらい食べる順番や、栄養バランスを考えた献立にすることで、より効果が高まります。
16時間断食中に飲食して良いもの
断食時間の中でも、飲食して良いものがあります。これらを効果的に摂取しながら、無理なく進めていきましょう。
飲んでも良いもの
- 水
最も重要なものは水です。断食中は十分な水分補給が必要で、水は老廃物の排出を助け、デトックス効果を高めます - 炭酸水
炭酸水は満腹感を感じさせ、空腹感を和らげる効果があります。もちろん、無糖の炭酸水を選ぶようにしましょう - ハーブティーやノンカフェインのお茶
カフェインの少ないハーブティーやルイボスティー、麦茶などは、リラックス効果や消化促進効果があり、断食時中に摂取しても問題ありません。 - ブラックコーヒー
カロリーゼロのブラックコーヒーは断食中でもOKです。ただし、ミルクや砂糖を入れないようにしましょう。カフェインには脂肪燃焼をサポートする効果も期待できます。
食べても良いもの
- ナッツ(素焼きのもの)
ナッツにはオメガ3脂肪酸や不飽和脂肪酸が含まれており、これらは体に良い脂肪とされています。断食後のエネルギー補給に役立ち、満腹感を持続させる効果もあります。 - チーズ
良質なタンパク質やカルシウムが豊富です。少量のチーズを摂取することで、消化がしやすく体に必要な栄養を素早く補給できます。ただし、脂肪分が多い種類は避け、低脂肪のチーズを選ぶとより良いでしょう。 - 無糖ヨーグルト
無糖ヨーグルトは、プロバイオティクスが含まれており、腸内環境を整えるのに役立ちます。また、糖分を含まないため血糖値への影響も少なく、体に優しい栄養補給が可能です。
食べ過ぎは良くないですが、これらを少量取り入れることで、断食後の食事がバランス良く進められます。
16時間断食が合わない人はすぐに中止!
断食を進める中で、倦怠感や頭痛、極度の空腹感を感じる場合は無理をせず、すぐに断食を中止しましょう!
特に、低血糖になりやすい人や持病のある人、習慣的に運動をする等でエネルギーの消費量が多い人は、注意が必要です。
無理な断食は体調不良の原因となるため、自分のライフスタイルや体調に合わせたプランを心がけることが大切です。
まとめ
断食ダイエットは、短期間で体重を減らすことができ、体内のデトックスや免疫力の向上といった健康効果も期待できるダイエット法です。
特に初心者には16時間断食が取り組みやすく、体への負担も少ないためおすすめです。
ただし、リバウンドや栄養不足などのリスクもあるため、断食後の食事管理や無理のない実践が重要です。また、チーズや無糖ヨーグルトなど、消化に優しい食品を上手に取り入れながら、ダイエットを成功に導きましょう。