最近よく聞く「アイススラリー」、一体どんなものかご存じですか?
冷たいシャーベット状のドリンクで、体を内側から効率よく冷やしてくれると注目されているアイテムです。
暑い日の外出や運動前後に取り入れることで、熱中症対策に役立つとしてSNSを中心に、話題になっています。
この記事では、アイススラリーの特徴や熱中症対策としての効果、市販・手作りの方法までをわかりやすく紹介していきます。
夏を元気に乗り切るヒントとして、ぜひチェックしてみてくださいね。
アイススラリーとは?
アイススラリーとは、細かく砕かれた氷の粒子を液体に混ぜた“液体シャーベット状”の冷却ドリンクのことです。
水分と氷を同時に体内に取り入れられるため、効率的に深部体温を下げる手段として、注目されています。
冷却効果に優れた“第3の水分補給”
アイススラリーが注目される理由のひとつが、「融解熱」による高い冷却力です。
氷が溶けるときに熱を吸収するしくみを活かして、身体の深部体温を効率よく下げられるのです。
一般的な冷たい飲み物と違い、体の芯までしっかりと冷やしてくれる点が、大きなポイントといえるでしょう。
とくに、運動の前後や途中で取り入れることで、熱中症予防に役立つとされていて、アスリートの間でも広く利用されている方法です。
医療・介護分野でも活用が進む
実はスポーツだけでなく、医療や介護の現場でもアイススラリーの活用が進んでいます。
発熱時の体温管理や、高齢者の熱中症対策にも有効とされ、体への負担が少ない点が評価されています。
最近では市販の商品も増えており、自宅で簡単に手作りすることも可能です。
子どもからお年寄りまで、幅広い世代が使いやすい冷却アイテムとして注目が高まっています。
アイススラリーが熱中症対策に効果的な理由
暑い季節になると、「今日はちゃんと水分とらなきゃ」と意識する人も多いですよね。
でも、ただ水を飲むだけでは、体の中の熱はなかなか下がりにくいもの。そこで注目されているのが、アイススラリーの“内側から冷やす”力です。
身体の内側からしっかり冷やしてくれる
熱中症の予防には「深部体温(しんぶたいおん)」のコントロールが重要といわれています。
深部体温とは、身体の中心部にある内臓などの温度のこと。
この温度が高くなりすぎると、熱中症のリスクが一気に高まってしまうのです。
アイススラリーは氷が溶けるときに熱をうばう性質(融解熱)を持っていて、飲むことで体の内側からじんわり冷やしてくれます。
運動前や屋外での活動前に取り入れておくと、体温の上昇を抑えてくれる“先手の対策”としてもおすすめです。
医療現場でも注目されている冷却手段
アイススラリーは、医療や介護の現場でも、熱が出たときの冷却方法として使われています。
高齢の人や体調が不安定な人にとって、冷たい飲み物をそのまま飲むのはつらいこともありますが、ゆっくり溶けてくれるアイススラリーなら、体に負担をかけずに熱を下げることができます。
「しっかり冷やせるのに優しい」というバランスのよさが、幅広い年代に支持されている理由です。
アイススラリーの作り方|家庭でできる簡単レシピ
アイスラリーは、実は意外とシンプルな材料と道具で、家でも手軽に作ることができます。
冷たいだけじゃない、“効く”ドリンクを自分で用意してみましょう。
基本の作り方
アイススラリーの材料はとてもシンプル。
- 水またはスポーツドリンク
- ジップロックなどの冷凍用保存袋または製氷皿
- スプーンやフォーク
これだけでOKです。
【作り方】
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水やスポーツドリンクを冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で3〜4時間ほど冷やす
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完全に凍らせず、シャリシャリとした状態で取り出す
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スプーンやフォークで軽くほぐせば、アイススラリーの完成!
- 保冷力を高めたければ、クラッシュアイスを追加するのもおすすめ
冷凍庫の設定や室温によって凍る時間は変わりますが、途中で様子を見ながら“半解凍”くらいを目指すと、「ちょうど良いシャリシャリ感」になります!
ジュースやゼリーを使ったアレンジも
基本のレシピに慣れてきたら、果汁ジュースやゼリー飲料などでアレンジしてみるのもおすすめ。
味にバリエーションがついて、飽きずに続けられます。
ただし、糖分が多めのものは凍りにくいので、少し水で薄めるなどの工夫をしてみてください。
お子さんと一緒に作るのも、実験のようで楽しいかもしれません。
どんなときに飲むのが効果的?おすすめのタイミング
せっかくアイススラリーを用意するなら、しっかり効果を発揮できるタイミングで飲みたいですよね。
ここでは、熱中症対策として特におすすめのシーンをご紹介します。
暑さにさらされる前に「プレクーリング」
アイススラリーの冷却効果を最大限に活かすには、体が熱くなる前の“予冷(プレクーリング)”がポイント。
たとえば…
- 屋外イベントに出かける前
- 部活動や運動前
- 夏場の通勤・通学前
こういったタイミングで飲んでおくと、体内に“冷却タンク”をつくるイメージで、体温上昇をゆるやかに抑えることができます。
暑さが本格化する前の「先手の対策」がカギですよ。
熱がこもった後も「アフタークーリング」に
汗をかいた後や、体が火照っているときにもアイススラリーは効果的です。
たとえば…
- ジョギングやスポーツの後
- 外作業の合間の休憩中
- お風呂上がりに暑さがひかないとき
通常の水分補給ではなかなか下がらない深部体温も、氷の冷却力でしっかりとクールダウンできます。
暑さで頭がぼんやりしたときのリフレッシュにもぴったり。
アイススラリーはどこで買える?市販品の種類と選び方
最近では、アイススラリーが手軽に購入できるようになってきました。ここでは市販品の特徴や、選ぶときのポイントをご紹介します。
スポーツブランドやコンビニで手に入る
アイススラリーは、スポーツブランドが販売しているもののほか、一部のコンビニやドラッグストア、通販サイトなどでも購入可能です。
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ポカリスエットアイススラリー
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リポビタンアイススラリー
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飲む氷 アイススラリー
これらは冷凍庫で凍らせて持ち運ぶことが可能です。
屋外イベントや通勤バッグに忍ばせるのもおすすめです。
選ぶときのポイントは「目的」と「成分」
市販のアイススラリーにはさまざまなタイプがありますが、以下のような基準で選ぶとよいでしょう。
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運動中には、水分+電解質が含まれているもの
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高齢者向けには、甘さ控えめで飲みやすいタイプ
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通勤・通学用には、凍らせて持ち運べるパウチタイプ
カロリーや味の好みも考慮しながら、自分に合ったものを見つけてくださいね。
アイススラリーを使うときのポイントと注意点
便利で効果的なアイススラリーですが、使い方を間違えると逆効果になることもあります。
ここでは、使用時に気をつけたいポイントをご紹介します。
飲みすぎ・急な冷却に注意
アイススラリーは冷却効果が高いぶん、摂りすぎには注意が必要です。
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空腹時に急に冷たいものを飲むと胃腸を刺激してしまう
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一気に体を冷やすことで血流が悪くなる可能性がある
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冷たさに弱い人には刺激が強すぎることも
少しずつ時間をかけて飲むようにすると、体への負担が少なくなります。
また、体調がすぐれないときや冷えやすい体質の人は、無理に摂らないことも大切です。
乳幼児や高齢者への使用は様子を見ながら
アイススラリーは高齢者や子どもにも使える冷却方法として注目されていますが、注意も必要です。
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飲み込む力が弱い人には誤嚥のリスクがある
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冷たさが刺激になって体調を崩す場合もある
とくに乳幼児には、スプーンで与える・氷の粒が細かいものを選ぶなど、安全に配慮した工夫が求められます。
家庭で使うときは「無理せず、様子を見ながら」を基本にすると安心です。
まとめ|夏の体調管理にアイススラリーを!
暑さが厳しい季節には、体の内側からの冷却がとても重要。
アイススラリーは、氷と水分を同時に取り入れられる新しい水分補給法として、スポーツや医療の現場でも注目されています。
家庭でも簡単に、リーズナブルに手作りできるため、日常的な熱中症対策にも活用しやすいのが魅力です。
ただし、使い方にはいくつか注意点があるので、自分や家族の体調に合わせて取り入れていくのがよいでしょう。
「ちょっと体が熱いな」と感じたときの頼れる存在として、今年の夏はアイススラリーを活用してみてくださいね!