痔瘻(じろう)という言葉を聞いたことがありますか?
痔瘻とは、肛門や直腸の周りに膿が溜まり、皮膚に穴が開いてしまうことで起こります。
男性に多いといわれる痔瘻ですが、女性も痔瘻になることがあります。
痔瘻は自然に治ることは難しく、早期の対応が必要。本記事では、痔瘻の原因や症状、そして治療法について詳しく解説します!
痔瘻(痔ろう)とは?
痔瘻の原因とは?
痔瘻(じろう)とは、肛門の内側にある腺が細菌に感染し、その感染が進んで膿がたまり、それが皮膚の表面まで通じるトンネルのような管ができる状態を指します。
感染が原因で膿がたまり、それが破れて皮膚の外に出るため、痔瘻は痛みや腫れ、膿が出るなどの症状を引き起こします。
痔瘻は自然に治ることはほとんどなく、通常は手術による治療が必要です。放置すると、感染が広がり症状が悪化する可能性があるため、早めの治療が重要です。
男性の方が痔瘻になりやすい
痔瘻は一般的に男性に多い病気ですが、これは肛門周りの構造が女性と異なるためです。
男性が痔瘻(じろう)になりやすい理由には、いくつかの要因があります。
まず、男性の肛門周囲には、細菌感染を引き起こしやすい解剖学的な特徴があり、また、食生活の偏りや長時間の座り仕事によって、肛門周囲の炎症が起こりやすくなることも影響します。
さらに、ストレスや疲労により男性は免疫力が低下しやすく、これが感染リスクを高める一因となっています。
女性も痔瘻になることはある?
女性でも痔瘻になることは十分にあり得ます。
特に、免疫力が低下しているときや、肛門周りに炎症がある場合は、痔瘻のリスクが高まります。早期の発見と治療が重要です。
女性の方が「痔」になりやすい
女性は男性に比べて「痔」になりやすいと言われていますが、これは妊娠や出産、便秘などの影響によるものです。
痔瘻を含め、肛門周りのトラブルには十分な注意が必要です。
痔瘻の症状はどんなもの?
痔瘻の症状は、初期のうちはあまり自覚がないことが多いですが、進行するにつれて明確な症状が現れます。以下は、痔瘻の主な症状です。
肛門周りが痛む
痔瘻の最も一般的な症状の一つが、肛門周りの痛みです。痛みは持続的で、特に排便時に強く感じることがあります。痛みの強さは痔瘻の進行度により異なりますが、初期段階では鈍い痛みから始まり、時間が経つにつれて鋭い痛みへと変わることがあります。
肛門周りに腫れやしこりがある
痔瘻が進行すると、肛門周りに腫れやしこりができることがあります。これらは、膿がたまっている部位が膨れ上がっているために生じます。腫れは徐々に大きくなり、炎症が進行することで皮膚が赤くなることもあります。
膿が出て下着に付く
膿が肛門外に排出されることで、下着が汚れることがあります。この膿は、肛門内の感染によって生じたもので、膿が出る際には不快な臭いを伴うこともあります。
熱が出る
痔瘻が感染症を引き起こすと、体全体に炎症が広がり、発熱することがあります。これは、体が感染と戦っているサインであり、早急な治療が必要です。
放置は厳禁!
痔瘻を放置すると、症状が悪化し、深刻な合併症を引き起こす可能性があります。膿がたまることで痛みが増し、最終的には組織が壊死することもあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。
痔瘻になるのはどんな人?
痔瘻は特定のリスク要因を持つ人に発生しやすい病気です。以下に、痔瘻になる可能性が高いタイプの人々について説明します。
よく下痢をする人
頻繁に下痢をする人は、肛門周りに強い負担がかかるため、痔瘻のリスクが高まります。下痢が続くと、肛門内に炎症が発生しやすくなり、これが原因で痔瘻が形成されることがあります。
免疫力が低下している人
免疫力が低下していると、感染症にかかりやすくなり、その結果として肛門周りに膿瘍ができやすくなります。この膿瘍が痔瘻の原因となるため、免疫力の低下は痔瘻発生の大きな要因です。
深い切れ痔の人
深い切れ痔があると、その部分から細菌が入り込みやすくなり、感染を引き起こす可能性があります。この感染が進行することで、痔瘻が形成されることがあります。
きばる力が強い人
排便時に強くきばる習慣がある人は、肛門周りに大きな圧力がかかり、その結果として肛門内の細菌が周囲組織に広がりやすくなります。これが痔瘻の原因となることがあります。
よくお酒を飲む人
アルコールの過剰摂取は、肝臓に負担をかけるだけでなく、消化管全体に影響を及ぼし、下痢や便秘を引き起こすことがあります。これにより、痔瘻のリスクが高まることがあります。