「なんだか肌がカサつく」「最近、目が疲れやすいな」と感じることはありませんか?
そういった体の不調は、もしかすると、ビタミンAの不足からきているのかもしれません。
ビタミンAは、美容や健康を語る上で欠かせない、体の内側から輝きをサポートしてくれる大切な栄養素です。
健康のためにビタミンAを意識して摂りたいけれど、「どんな食べ物に多く含まれているの?」「どうやって食べたら効率がいいの?」と疑問に思う方も多いでしょう。
この記事では、ビタミンAの働きから、一目でわかる含有量ランキング、そして日々の生活で簡単に取り入れるコツまでを徹底解説します。
体の内側から元気と美しさを引き出すために、ぜひこの記事をあなたの食生活に役立ててみてくださいね。
ビタミンAの働きとは
ビタミンAは健康を維持する土台となる働きを持っています。
ここでは、この大切な栄養素の基本的な役割と、摂取する上で知っておきたいポイントを分かりやすく解説していきますね。
ビタミンAの働き
ビタミンAは
- 視力の維持
- 皮膚・粘膜の健康保持
- 免疫機能の維持
という3つの主要な働きを持っています。
水に溶けない「脂溶性(しようせい)ビタミン」の一つであり、油と一緒に摂ることで体への吸収率が格段に上がるのが特徴です。
ビタミンAが十分に足りていると、私たちの体は病原菌から守られ、肌や目の状態も健康に保たれるという、嬉しいメリットがあるのです。
ビタミンAが不足するとどうなる?
ビタミンAが不足すると、夜盲症や肌の乾燥、免疫力の低下など、様々な不調が現れます。
特に深刻なのが、暗い場所で物が見えにくくなる「夜盲症(やもうしょう)」と呼ばれる症状です。
また、肌や喉の粘膜が乾燥しやすくなるため、風邪を引きやすくなったり、肌荒れに悩まされたりすることも増えてしまうでしょう。
健康と美容を守るためにも、毎日の食生活で意識して摂取することが大切です。
過剰摂取に注意が必要な「レチノール」と安心な「β-カロテン」
ビタミンAには、動物性の「レチノール」と、植物性の「β-カロテン」という2つの形があります。
レチノールは体内にそのまま吸収されますが、摂りすぎると過剰症のリスクがあるため注意が必要です。
厚生労働省の定める基準によれば、成人の1日あたりの耐容上限量は2,700 μgRAE(レチノール活性当量)と厳密に決められています。
例えば、豚レバー(生)の場合、わずか約21gを食べるだけでこの上限量に達してしまうため、過剰摂取には特に注意が必要です。
もしレチノールを過剰摂取し続けると、頭痛、関節痛、吐き気や嘔吐、肝機能障害といった中毒症状が現れることがあります。
一方、β-カロテンは、必要な分だけ体内でレチノールに変換されるため、過剰摂取の心配がほとんどありません。
β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれているので、日々の食事では野菜から積極的に摂ることをおすすめします。
出典:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/05/dl/s0529-4i.pdf
ビタミンAを含む食べ物ランキング
実際にビタミンAを多く含む食べ物は何でしょうか。
ここでは、効率よくビタミンAを摂取できる食材を一目でわかるランキング形式でご紹介します。
過剰摂取の心配がないβ-カロテンや、毎日手軽に摂れる食品も比較していますので、参考にしてくださいね。
※【主な形態】
「動物性」…『レチノール』
「植物性」…『β-カロテン』
| 食品名 | 主な形態 | 100gあたりのRAE量(μg) | 1日の摂取上減量目安(g) |
| 1位 豚肝臓 (レバー) |
動物性 | 13000μg | 約21g |
| 2位 鶏肝臓 (レバー) |
動物性 | 9900μg | 約27g |
| 3位 あん肝 (ゆで) |
動物性 | 8500μg | 約32g |
| 4位 干し海苔 |
植物性 | 2700μg | 約100g |
| 5位 バター (有塩) |
動物性 | 480μg | 約563g |
| 6位 卵黄 (鶏卵・生) |
動物性 | 460μg | 約587g |
| 7位 にんじん (ゆで) |
植物性 | 830μg | 約325g |
| 8位 ほうれんそう (ゆで) |
植物性 | 690μg | 約391g |
| 9位 全卵 (鶏卵・生) |
動物性 | 150μg | 約1800g |
| 10位 牛乳 (普通牛乳) |
動物性 | 38μg | 約7105g |
※本表の「摂取上減量目安(g)」は、厚生労働省が定める成人のビタミンA(レチノール活性当量)の耐容上限量 2,700 μgRAE/日を基準に、各食品の含有量(100gあたり)から算出した目安量です。
β-カロテンを含む食品についても、RAE換算で2,700 μgに相当する量を参考値として算出していますが、β-カロテンは体内で必要な分だけレチノールに変換されるため、通常の食事で過剰摂取となる心配はほとんどありません。
一方、動物性食品に含まれるレチノールは体内にそのまま吸収されるため、過剰摂取にならないよう、1日の摂取上限量を守って取り入れましょう。
ビタミンAを摂るのにおすすめの食べ物
ここでは、「無理なく、おいしく、継続して」ビタミンAを摂取するために、日々の食生活に取り入れやすいおすすめの食材を紹介します。
レバー
レバーは、ランキングでも圧倒的な含有量を示した通り、効率よくビタミンAを補給したい時の最強食材です。
豚レバーや鶏レバーは、特にビタミンAの動物性形態であるレチノールが非常に豊富に含まれています。
過剰摂取には注意が必要ですが、週に1〜2回など意識的に食卓に取り入れるだけで、不足分を一気に補うことができる頼れる存在といえるでしょう。
卵
卵は、毎日手軽にビタミンAを摂取できる優秀な食材です。
ランキングの上位に入るほどの含有量ではありませんが、その手軽さが大きな魅力になります。
目玉焼きやゆで卵など、調理法を選ばずに毎日の朝食やおかずにプラスするだけで、無理なくビタミンAを補給できます。
特に、卵黄の部分にビタミンAが凝縮されているので、黄身をしっかり食べるように意識してみてくださいね。
乳製品
牛乳やチーズ、バターといった乳製品は、食事や間食で手軽にビタミンAをプラスできる便利な食材です。
レバーが苦手な方でも、牛乳を飲んだり、料理にチーズを加えたりするだけで、少しずつビタミンAを補給できますよ。
特に、成長期のお子様や、食が細くなりがちな方にとっては、栄養が摂りやすい効率の良い補給源となります。
ただし、脂質も含むため、摂りすぎには注意しながら活用していきましょう。
緑黄色野菜
にんじんやカボチャ、ほうれんそうなどの緑黄色野菜は、過剰摂取の心配が少ないβ-カロテンの優れた供給源です。
植物性のβ-カロテンは、体が必要な分だけビタミンAに変換してくれるため、安心して食べられます。
緑黄色野菜はスーパーやコンビニでも手に入りやすく、日々の食卓に取り入れやすいのが嬉しいポイントです。
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ビタミンAを効率よく摂取するための食べ合わせのコツ

せっかくビタミンAを多く含む食材を選んでも、食べ方が間違っていると吸収効率が下がってしまいます。
ここでは、ビタミンAの吸収率を最大限に高め、効果を引き出すための、誰でも簡単にできる食べ合わせのコツをご紹介します。
油と一緒に摂る
ビタミンAを効率よく摂取するためには、「油と一緒に摂る」のが鉄則です。
ビタミンAは脂溶性であるため、油分と一緒に調理することで吸収率が格段に上がります。
例えば、にんじんやほうれんそうを炒め物にしたり、少量の油を使ったドレッシングをかけたりするだけで、吸収率が格段にアップしますよ。
ビタミンCやEと組み合わせて摂取する
ビタミンAをビタミンCやEといった他の抗酸化作用を持つビタミンと同時に摂取することで、さらなる相乗効果が期待できます。
例えば、ほうれんそう(β-カロテン、ビタミンE)とブロッコリー(ビタミンC)を一緒に炒めるなど、複数の食材を組み合わせることが大切です。
これらのビタミンをバランスよく摂ることで、体の酸化を防ぎ、若々しさと健康を保つ手助けをしてくれます。
ビタミンAを摂取して健康な毎日を送ろう
ビタミンAは視力の維持や、皮膚・粘膜の健康保持、そして免疫機能の維持をサポートする大切な栄養素です。
ビタミンAが不足は、肌の不調や免疫力の低下につながります。
週に1回程度レバーを食べたり、日々の食事の中に卵や緑黄色野菜を少しずつプラスしたりして、意識的に摂取することを心がけましょう。