日本の文化を理解しながら、
外国人であるメリットを生かすこと
海外事業部(勤務歴6年半)
海外事業部
張炎クンさん(32歳)
神戸大学博士課程修了
2014年11月頃
ダイコクで働こうと思ったきっかけや第一印象など教えてください
神戸大学に留学していた頃、キャンパスから近い三宮など、よく買い物に出かけていたこともあり、ダイコクドラッグのことは働く前から知っていました。また学業の傍ら、中国人を募集しているアルバイトを探していましたので、求人雑誌から電話で応募し、面接をして、最初はアルバイトで採用となりました。お客さんとして利用していた時は「店員さんがみんな元気だなぁ」くらいしか思っていなかったのですが、実際に働いてみると、どうすればお客様に親切だと思っていただけるか、とても工夫が必要であることを知りました。
実はダイコクで働く前にも、飲食店で2年半ほど勤務し、中国語学校で日本人に中国語を教えていたこともありました。飲食店、学校、小売店、それぞれ接客という意味では同じかもしれませんが、やはり気を遣う部分が異なります。とにかくダイコクでは出勤している時間で全力を尽くしています。

ダイコクではどのような経歴ですか?
アルバイトとしては2014年11月に神戸三宮センタープラザ店で働き始めました。
当時は学業がメインでしたので、自分でスケジュール管理しながら、アルバイトの両立をするために、目の前のタスクに集中することを大切にしていました。
そのあと2019年10月頃に博士課程を終えるタイミングでダイコクの契約社員になり、海外事業部へ配属され今に至ります。アルバイトのときは接客だけでしたが、社員になり海外事業部になってからは、目の前のお客様に商品を販売することとは異なる規模の仕事をプロジェクトとして進めています。海外展開をするにあたっての中国側とのやりとりなど、日本と中国のあいだでコミュニケーションをとりながら仕事をするのは私に合っていると思います。
これまで働いてみて、イメージや印象など、何か変化はありましたか?
ダイコクで働いて、日本の企業に対するイメージが変わりました。学校で習うような教科書的な意味での日本の企業のイメージは、「実行力がない」「行動スピードが遅い」というものですが、ダイコクの場合は全く違います。企画段階から実行段階までがとても早い印象があります。実は私自身はもともとスケジュール管理が苦手だったのですが、このようなスピードについていく癖がついたことで、生活管理も効率よくできるようになったかなと思いますし、少なくとも自分自身で管理を意識するようになりました。

ご自身はダイコクに、どのようなことを求められていると思いますか?
私の強みは、会社が求めることについて、日本で働いている中国人の気持ちや、中国人顧客の需要を理解して、それぞれの「ヒトの立場」からコミュニケーションをとれているところだと思います。これは日本で働く外国人全般に言えることですが、日本の企業で働くということは、日本の文化の上に成り立っている組織に参加することなので、外国人スタッフもその点を理解しないと文化的な受け入れが難しい印象があります。働きはじめたばかりで、まだそのあたりの文化的な差に違和感があったとしても「日本の文化ではお客様に対してこうした方がいい」などと、一度割り切って働いてみることが大事だと思います。

労働環境などはどうですか?
まず、中国人だけでなく、いろいろな国のスタッフがいるのはとてもいいと思います。他の国の文化を受け入れることはこの時代とても大事だと思いますし、そういった意味でも外国人スタッフにとっては働きやすい環境ではないでしょうか。
一方で、自分の考えを会社側に伝えるのは難しいなと感じます。これは一般的な問題なのかもしれませんが、特に外国人になると文化的な面から、全く異なる発想になってしまうこともあるので、何かを伝えることが特に難しくなってしまうのかもしれません。けれども、その発想の違いこそが個人の強みだと思っている部分もあるので、アイディアを提案する場や、ちょっとした自分の意見を言いやすい場をうまく整えることで、働く環境そのものを改善していけたと思います。周りの人とたくさんコミュニケーションをとって、ただの文句だと思われないように、会社に対してもっとアイディアが言えるように、これからも全体として環境を作っていければと思います。

これから就職を希望する外国人スタッフの方にメッセージを
まずは日本の文化を学んで理解することが大切だと思います。その上で、自分の母国の文化を忘れないでほしいです。一方で、そのような気持ちで仕事を進めていると、「日本人になるか?中国人のままでいるか?」という質問を自分自身でしてしまう瞬間がきっと来ると思います。これはもちろん国籍の話ではなくて、文化的な差異や、仕事の進め方で、日本と母国の文化の間に挟まれてしまうという意味です。そのときに、どちらかを選ぶのではなくて、柔軟性を持って生きてほしいと私は思います。外国人であるメリットを最大限に生かして働いてもらえればと思います。